南海高野(こうや)線は、その名の通り大阪なんばより和歌山県の霊場「高野山」を目指すべき敷設された路線です。終点の極楽橋では、鋼索線(高野山ケーブル)に連絡し山上の高野山駅へと誘います。
現在では沿線の宅地開発にともない、高野山への観光路線の他、通勤・通学の大動脈の機能も持ち合わせ、南海本線と共に南海電鉄の中心的路線となっています。
本作ではもその中でも高野山の中腹、極楽橋駅を始発としなんば駅へ向かう全車座席指定の特急「こうや」(30000系)の運転室展望映像をお届けします。山岳風景から都会の風景へ変わり行く様子をご覧下さい。
さらに鋼索線(往復)と汐見橋線(岸里玉出〜汐見橋)の各駅停車も合わせて収録しています。この汐見橋線は実は通称で、正式な線名は高野線です。汐見橋駅を起点とした高野線は岸里玉出駅で本来は南海本線をクロスするのですが、高架化された現在では、直通可能な線形になっておらず、岸里玉出駅から汐見橋駅間を各駅停車が折り返すのみとなっています。
また、なんば駅から岸里玉出駅までは南海本線と平行して高野線専用の複線が敷かれ、路線別の複々線の形態になっています。そのため、高野線の全列車が必然的になんば駅を始発・終点として運行されています。籍上は南海本線に属するなんば駅〜岸里玉出駅間ですが、高野線用のみにホームが設置され南海本線にはホームが無い、今宮戎駅や萩ノ茶屋駅が設けられており、ホームが無いながら駅の籍は南海本線という複雑な形態になっています。
南海30000系電車は、高野線用の特急専用車として1983年に登場しました。前面2枚窓、流線型のフォルムは先代の特急車20000系のイメージを踏襲しています。4両固定編成で、なんば〜極楽橋間の特急「こうや」の他、なんば〜橋本間の特急「りんかん」にも使用されています。共に全車座席指定制の有料特急とし、快急や急行とは格別のサービスを提供しています。
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